2016-07-17 涼風 梅雨の晴れ間、 山野草を手に とあるお寺を訪ねる。 たっぷりと打水をされた玄関の中央には 蓮の大鉢が置かれていて、花や葉の間から 清い風が部屋の中へと入ってくる。 ご住職様来窯の時の話題、李朝の餅型から始まり 高麗、唐津と焼き物の話は尽きない。 お茶室にて一服頂いた。 床には唐銅の端正な水注に 紅底木槿と水引が生けられている。 お茶碗は高麗期の青井戸。 高台の梅花皮が自然で優しい。 見込から飲み口まで広がる様は 床の木槿の花びらと見紛う 連子窓のすぐ側で蝉が急に鳴き出した。 梅雨明けは近い。